はい、あと書きです。
この話はタイトルにありますように、拙作「Revolution」の続編になっています。
けれど、実際にはこれが2人のスタートのようなものかなぁ、と思っています。
1作目では微妙に身内感覚が抜けないまま、互いにどこか肩に力が入った感じのままに動き出すまでを書いてますね。
ここのラストでケンちゃんもようやく腹が据わってくれたようなので、これからです。
で、私にはよくあることですが「これから」は読んで下さった方のご想像におまかせする方向だったんですよ。
なのでこの「Honesty」はうちに多い「サイドストーリー」や「おまけ」に近い感じでした。
つまりはここで、めでたしめでたし、おしまい、と。
それがまるっきり自分の好きに書いた物と、一応は仕事として書いた物の違いでして、
思わぬところで外部からの「続編は?」の声をいただいて、このあと3作品出てくることになります。
話の流れとしては、この2作でようやく「起承転結」の「起」ができた形になりますね。
ケンちゃん視点を書いたことで、夏菜から見れば大人の彼も、内心は迷ったり悩んだり甘えたりしている、という
そんな「当たり前」を書きたかったんだと思います。
ケンちゃんは小枝子さんとのことも、実はたいしたことだと思ってません(笑)。
確かに、たいしたことじゃないとも思えるんですが。
けれど夏菜がそれを実際に「そのくらい」と思えるようになるにはまだまだ時間が必要だと思うんですよ。
それを小枝子さんから指摘されて、その感覚の違いを改めて認識して、
そこからやっと彼の中で夏菜の存在が変わってきたのじゃないでしょうか。
こうなると、頭の固いケンちゃんですから、曖昧に隠しておくのは性に合わない、ということになるんですね。
開き直ったら即行動、というのは自分に似ている気がしないでもないです(笑)。
でもやっぱり夏菜に押されてますね。おまけに押し倒されてますね。出稼ぎのほうでも使った言い回しですが。
まあ、ここで改めて夏菜を1人の女性として見ることができるようになったと思います。
といっても、従兄妹同士で家族ぐるみの付き合いなこと、10歳の年の差のこと、互いの立場の違い。
今後もそれなりに大変だと思われますが、その辺は今後出てくる3作で綴っていくつもりです。
ただ、最初はこの作品で終わらせるつもりだっただけあって、ここまでとこのあとは少しテンポが違います。
夏菜も大学生になり、いろんな人間関係ができて、彼女のアイデンティティも徐々に確立していきます。
すでにそれなりに「自分」が出来上がっているケンちゃんも、自分の内面を見つめ直す現実にぶつかります。
恋愛は楽しいことばかりじゃないですしね(笑)。
その中でお互い成長していってくれるといいなと思いながら書きましたので、
またお付き合い下さると大変嬉しく思います。
どうもありがとうございました。
mariena
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